米作りは神事と結びついています。収穫を願う春祭り、早苗祭り、新嘗祭等、1年中行事は色々とありますが、今日は害虫の退散と五穀豊穣を祈る「いもち送り」がありました。たいまつの火で稲に付く害虫を追い払う神事です。
かつては近隣でも「虫送り」と呼ばれる同様の風習があったようですが、農薬の普及とともに多くの地域で姿を消したそうです。当地も、1965年ごろに途絶えましたが、80年に復活されたようです。
拝殿での神事が執り行われたあと、拝殿の御神灯から、たいまつに火が付けられました。たいまつは、竹に稲わらや麦わら、菜種殻をつけたもので、だいたい3メートルほどの長さです
火が付くと、神社を出発し、田んぼの横を通り、川を渡り終着点まで練り歩きます。歩きながら田んぼのあぜ端に火の粉を振り落としながら、「いもーち送れ、送れー」と掛け声を繰り返す声と風景はなかなかです。
終着点でも祝詞をあげると、そこに虫を置いてくるという意味で、帰りは一切後ろを振り返らずに集落まで帰りました(振返ると虫がついてくるらしいです)。
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