いもち送り

米作りは神事と結びついています。収穫を願う春祭り、早苗祭り、新嘗祭等、1年中行事は色々とありますが、今日は害虫の退散と五穀豊穣を祈る「いもち送り」がありました。たいまつの火で稲に付く害虫を追い払う神事です。
 かつては近隣でも「虫送り」と呼ばれる同様の風習があったようですが、農薬の普及とともに多くの地域で姿を消したそうです。当地も、1965年ごろに途絶えましたが、80年に復活されたようです。
 拝殿での神事が執り行われたあと、拝殿の御神灯から、たいまつに火が付けられました。たいまつは、竹に稲わらや麦わら、菜種殻をつけたもので、だいたい3メートルほどの長さです
火が付くと、神社を出発し、田んぼの横を通り、川を渡り終着点まで練り歩きます。歩きながら田んぼのあぜ端に火の粉を振り落としながら、「いもーち送れ、送れー」と掛け声を繰り返す声と風景はなかなかです。
終着点でも祝詞をあげると、そこに虫を置いてくるという意味で、帰りは一切後ろを振り返らずに集落まで帰りました(振返ると虫がついてくるらしいです)。

里山みんなの未来くらぶ

滋賀県近江八幡市の北部に位置する琵琶湖につきでた島学区で活動しています。いきや山(津田山)や奥津島山の麓で、変化に富んだ自然とともに、先人達の知恵と豊かな民俗が残っている場所です。 この里山の自然環境と文化を守っていくこと、自然に寄り添う循環した暮らしを広め持続可能な社会を創ることを目的に様々な活動をしています。

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